苔庭の天敵「白絹病」とは?
- kokenotane
- 4月17日
- 読了時間: 5分
苔が枯れるさまざまな要因
美しかった苔庭の苔が、突然枯れることがあります。
苔庭を大切に育てている人間には、これはかなりショックな出来事ですよね。
苔はさまざまな要因で枯れるので、原因は簡単に特定できるものではありません。
単純に環境に合わずに枯れたのかもしれません。
動物の糞尿で枯れるパターン、高温による蒸れで枯れるパターンもあります。
水やりが少なかったのかもしれない、多過ぎたのかもしれない。
いろんな可能性を考えますが、
書籍やネットで調べても、原因は結局分からず、ということがほとんどではないでしょうか?
苔が突然枯れたら、それは病気かも?
では、この写真の場合、苔が枯れた原因はなんでしょうか?

実はこれは、「白絹病」という病気により枯れたものです。
特徴は円に近いスポット状に枯れること。
写真は円には見えないかもしれませんが、同時に数箇所から発病し、それが融合しているので、複雑な形状に見えています。
時期としては、梅雨〜初夏、そして暑さが少し和らいだ秋頃に多発します。
25℃程度で最も菌の活動が活発になるという報告があります。
白絹病に関する論文は以下(リンクになっています)
苔庭を管理する上でこの病気はかなり厄介で、
発病すると、急速に広がります。
これが本当に早く、半日で20cm程度の円状に広がる場合もあります。
ただ、そのスピードで広がり続けるかというとそうではなく
ある程度広がったら、そこからは止まったり、じわじわと広がっていく
といった感じなので、
苔庭全体があっというまに壊滅状態になる、というわけではありません。
ただ、多発すると写真のように、かなり悲しい状態になってしまいます。。

コツボゴケが発病した様子

ツヤゴケが発病した様子
ベンレートはほとんど効果がない
病班の広がりが早いため、これに対処するのは現実的には不可能です。
よく、苔の病気にはベンレートという薬剤で対処する、という話はありますが、
なにせ、気づいた時にはもう広がっている状態ですから、
すでに広がった病気にがさらに広がらないように抑える、程度のことしか期待できません。
では予防を、と、あらかじめ散布しておいても、
経験的にベンレートには予防効果がほとんどありません。
鎌倉でも多発する白絹病
この白絹病、筆者の拠点である鎌倉で非常に多発する病気です。
苔庭だけでなく、自然に生えている苔も罹病しているのをよく見かけます。
特にコツボゴケは非常に被害の大きい苔で、
春に美しかったコツボゴケが梅雨から初夏に一部やられ、秋になるとさらにやられ、
かなりの割合が茶色くなった状態で冬を迎えます。
一度病気で枯れた苔は、そのまま完全に枯死するわけではないのですが、
再生にはかなり時間がかかってしまい、次の春までは茶色いまま、
または一部緑が戻ったとしても低空飛行になることがほとんどです。
ようやく復活するのが翌春。
春になると病気のことなど忘れたかのように、
また旺盛に新芽を出し始めます。
それはそれで良いのですが、とはいえ、その間半年以上、美しい緑を楽しめないのは
鑑賞目的の庭園いとっては非常に大きな問題です。
この病気をどうにかできないか?
これは苔庭を管理する身として、どうにかしないといけない課題でした。
おそらく日本中で問題になっている
では鎌倉以外ではどうかと言うと、日本中の苔庭で同様のことが起こっています。
ほとんどの場合、それが白絹病が原因ということすら知られずに、
打つ手もなく、病気にやられるがまま、、という状況のようです。
そもそも、病気ということすらほとんどの方は認識していないのではないでしょうか。
ようやく辿り着いた白絹病の解決策
これだけ問題になっている白絹病、
苔庭を美しく管理する上で、最も解決しなければいけない大問題です。
大学で農学を学んできた身としても、その威信にかけて解決せねば…!
ということで試行錯誤をさまざま重ねました。
文章で書くとあっという間なのですが、
「そんなこんなで」
ようやくほぼ防除できる、という方法を生み出すことができました。
年2~3回の薬剤の散布により、
感覚的には9割方、病気を抑制できています。
本来であれば、
「こうすれば防除できるよ」
と公開したいところですが、申し訳ありませんが現状公開はしていません。
薬剤散布のご依頼は承っております。
どんな苔に効果がある?
効果は基本的にどの苔にもあると思っていますが、
そもそも白絹病が発病しやすい苔、発病しにくい苔、があります。
発病しやすい苔
スギゴケ、コツボゴケ、ツヤゴケ、オオシッポゴケ(カモジゴケ)など
比較的発病しにくい苔
ハイゴケ、スナゴケ、フロウソウ
特に「発病しやすい苔」には薬剤散布は強くお勧めいたします!

写真はオオシッポゴケ(カモジゴケ)が発病した様子
「白絹病」が原因なのか確認したければ
うちの苔が枯れたのは、白絹病が原因だろうか?
気になる方も多いと思います。
病気が出てすぐの状態の写真があればおおよそ判断できることが多いので
写真をお送りいただければ無償で確認させていただきます。
(発病後1週間以内の写真をお送りください)
写真は
・全体写真
・病斑の一番外側の接写
が必要です。いずれもしっかりピントのあった写真をお送りください。
また、病斑の一番外側の苔を切り出し、送付していただければより確度は上がります。
無償で確認させていただきますので、まずはご相談ください。
(確実な診断ができるわけではありませんので、参考程度とお考えください)
連絡先はこちら↓
長くなりましたので、より掘り下げた病気の特徴についてはまた別の記事にまとめます。

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